修繕積立金は、大規模修繕工事を実施するには多額の費用を要するため、将来に向けてその費用を計画的に積み立てるものです。これに対し管理費は、日常的な管理を行うための費用(管理委託費や水道光熱費等)など、毎月の経常的な費用をまかなうためのものですので、使用目的が修繕積立金と異なります。ですから大規模修繕工事の実施の際に費用が足りないという事態を避けるため。管理費が不足したような場合でも原則としてその穴埋めに使うことはできません。よって、修繕積立金は管理費とは区分して経理処理する必要があります。なお、修繕積立金の負担額の決定にあたっては、将来予測される各種の修繕工事の実施予定時期と必要な工事見込額を勘案した上で区分所有者間の不公平がないように配慮する必要があります。

修繕積立金は標準管理規約に取り崩すことができる範囲が定められています。また、管理費と分別管理することが求められています。

【標準管理規約】第5章[管理]第28条(修繕積立金)(一部省略)
管理組合は、各区分所有者が納入する修繕積立金を積み立てるものとし、積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる。
一 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕
二 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
三 敷地及び共用部分等の変更
四 建物の建替え及びマンション敷地売却(以下「建替え等」という。)に係る合意形成に必要となる事項の調査
五 その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理

5 修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない。

コメント第28条関係
① 対象物件の経済的価値を適正に維持するためには、一定期間ごとに行う計画的な維持修繕工事が重要であるので、修繕積立金を必ず積み立てることとしたものである。

マンションの修繕積立金の額の推移

平成25年度マンション総合調査によると、月/戸あたり修繕積立金額の推移は、平成20年度と平成25年度を比較すると、ほぼ横ばいになっています。

新築時の修繕積立基金の額

新築時の戸当たりの修籍積立基金の額の分布と平均についてみると「20万円超30万円以下」が『9.2%』 (不明を除くと26.9%) と最も多く、つぎに「10万円以下」が『8.1%』 (不明を除くと23.6%) となっています。戸当たりの修籍積立基金の額の平均は『25.2万円』です。

修繕積立金の額(使用料・専用使用料からの充当額を除く)月/戸当たり

修籍積立金の月/戸当たりの額(使用料 (駐車場使用料等)・専用使用料からの充当額を除く) をみると「10000円超15,000円以下」が『22.8%』 (不明を除くと29.5%) と最も多く、つぎに「7,500円超10,000円以下」が『21.0%』 (不明を除くと27.2%) となっています。月/戸当たりの額の平均は『10,783円』です。

修繕積立金の額(使用料・専用使用料からの充当額を除く)月/㎡当たり

修籍積立金の月/㎡当たりの額(使用料 (駐車場使用料等)・専用使用料 からの充当額を除く) についてみると「100円超150円以下」が『21.6%』と最も多く、つぎに「50円超 100円以下」が『19.5%』となっています。

修繕積立金の額の決定方法

修籍積立金の額の決定方法についての調査では「長期修籍計画で算出された必要額に基づき決めた」が『75.9%』と最も多くなっています。

修繕積立金の各区分所有者ごとの負担金額決定方法

修籍積立金の各区分所有者ごとの負担金額決定方法についての調査では「各戸の専有面積の割合に応じて算出」が『83.1%』、「各戸均一」が『13.1%』となっています。

修繕積立金の運用先

修籍積立金の運用先についての調査では「銀行の普通預金」が『79.6%』と最も多く、つぎに「銀行の定期預金」が『65.2%』、 「銀行の決済性預金」が『22.9%』、「住宅金融支援機構のマンションすまい・る債」が『21.2%』となっています。

八重洲マンション管理士事務所実績豊富なマンション管理士が対応

実績豊富なマンション管理士事務所
マンション管理組合の理事の日頃の管理組合運営に対するご負担は、年々増しています。マンション管理士は、公平な立場で、マンション管理における様々なトラブルを解決できるようアドバイスすることがその使命です。マンション管理をめぐる問題やトラブルの多くは、建物や設備等のハードの他、マンション特有の居住形態による利害関係の複雑さがその背景にあります。これらの問題を解決に導くのは、一年毎に交代する理事だけでは困難でしょう。マンションの管理について何かお困りのことがあれば、八重洲マンション管理士事務所にお任せください。管理組合との顧問契約の他、管理規約の作成、管理委託契約書の見直しや管理会社の変更まで、マンション管理組合の抱える問題に幅広く対応いたします。