理事会の運営は、業務の継続性が求められますが、あまりにも理事の任期が長すぎると、理事長と管理会社との不適切な関係を疑われたり、理事会の私物化といった問題がおこる事態が懸念されますので、理事は任期を明確に定めた上で、輪番制などを用いて、各区分所有者が平等に理事を務めることが原則です。平成25年度マンション総合調査では、役員の任期が1年のマンションが「59.6%」、役員の任期2年が「35.4%」となっており、ほとんどのマンションで役員の任期は2年以内であることがみてとれます。また、理事会運営の継続性を確保するためにも、役員の変更は半数ずつとした方が望ましいでしょう。ただし、平成25年度マンション総合調査では、全員同時期に改選するマンションが「59.2%」半数毎の改選「24.7%」となっおり、半数ずつの改選は少数派です。マンション管理標準指針でも「理事の改選は概ね半数ずつとし、任期は2年となっている。」を望ましい対応としています。役員を一度に全員変更するマンションでは業務の継続性が保たれませんので、マンション管理士などの専門家と理事会が顧問契約を締結するなどの方法も有効です。
マンションを管理がやりたくて購入したわけではないので、いつのまにか輪番制で理事の順番がまわってきます。住人それぞれに事情があって、管理組合の役員(理事)を引き受けられないということもあるでしょう。しかし、分譲マンションは複数の所有者が共同で所有し、協力しあって管理をおこなうことにより成り立ち、分譲マンションに住む以上は、マンションの役員(理事)を引き受けるのは当然の義務となります。それでも住人の高齢化や賃貸化などによる理事のなり手不足などの理由で、理事会運営が適切におこなわれない場合には、マンション管理士などの専門家に支援を求めることも選択肢としてあるでしょう。

管理規約において選任できる役員(理事)の範囲

管理規約において選任できる役員の範囲についてみると「居住の組合員」が『92.6%』、「居住組合員の同居親族」が『20.4%』、「居住していない 組合員」が『18.9%』、「賃借人」が『3.3%』となっています。

役員(理事)の就任を引き受けない理由

平成25年度マンション総合調査結果によると「管理組合の役員就任を引き受けない理由」は、「高齢のため」が『30.4%』と最も多く、つぎに「仕事等が忙しく時間的に無理だから」が『23.2%』となっています。役員になると、自分たちの暮らすマンションのルールやマナーを再確認し、毎月支払っている「管理費」や「修繕積立金」がどの様に使われて、管理会社はどんな仕事をしているのかわかります。

マンション管理の会計や設備等の理解が深まることによって、マンションに対しての興味や愛着がうまれてきます。役員になって、それまでより少しマンションが良くなるように楽しみながら、マンション管理に少しだけ携わってみてはいかがでしょうか。分譲マンションは一戸建てとちがい、複数の所有者が共同で所有し、協力しあって共同で管理をおこないます。分譲マンションに住む以上、マンションの理事を引き受けるのは当然の義務です。

管理組合における役員(理事)就任への対応

現在役員を務めていない区分所有者について、役員への就任要請があった場合をみると、「順番が回ってきたら引き受ける」が『47.3%』 (不明を除くと62.2%) と最も多く、 「引き受けない」は『5.7%』 (不明を除くと7.4%) となっています。 年齢別では、「80歳以上」について「引き受けない」が『18.2%』 (不明を除くと28.6%) となっています。区分所有法には、理事会に関する規定はありません。各マンション毎に理事の選任方法や任期などは自由に規約や細則で定めることができます。

管理組合における役員(理事)の選任方法

マンション管理組合の理事の選任方法は、順番(輪番)が『72.7%』と最も多く、つぎに立候補が『32.3%』となっており、多くのマンションで輪番制で理事を決めていることがわかります。
なお、標準管理規約では「再任を妨げない」としていますが、この場合役員が長期にわたって固定化することによる弊害もありますので、再任回数を定めておく方が良いでしょう。特に理事長が何期もつづけてやると、他の方が無関心になったりと問題も起きやすくなりますので、1期努めたら、次の期は別の方に譲るといったいうふうにすべきでしょう。

【標準管理規約】第6章[管理組合]第36条(役員の任期)
役員の任期は○年とする。ただし、再任を妨げない。
コメント第36条関係
① 役員の任期については、組合の実情に応じて1~2年で設定することとし、選任に当たっては、その就任日及び任期の期限を明確にする。
② 業務の継続性を重視すれば、役員は半数改選とするのもよい。この場合には、役員の任期は2年とする。

管理組合における役員(理事)の任期

平成25年度マンション総合調査によると、マンションでの役員(理事)の任期は、 「1年」が『59.6%』と最も多く、つぎに「2年」が『35.4%』となっています。マンション運営は事案によっては、長期的な議論が必要な場合がありますので、1年毎に役員が全員がいれかわる選任方法は継続性に不安が残ります。役員が毎年全員交代すると、理事会でのこれまでの議論や活動の経緯がわからなくなったり、理事会活動そのものが停滞しかねません。実際には、多くのマンションで、1年もしくは2年で役員が一斉に交代してしまいます。その場合には継続性を確保するためにも引継ぎをしっかりと行うことが重要です。引継書といった文章で残すことはもちろんのことできれば、交代の前に次期の理事候補者を理事会に招き管理組合が抱えている問題や居住者のトラブルなどナイーブな事柄については直接口頭で伝えることも重要でしょう。

管理組合における役員(理事)の改選人数

役員の改選人数は、「全員同時期に改選」が『59.2%』、「半数ごとの改選」が『24.7%』となっています。管理組合運営の継続性を確保するためにできれば半数改選の2年任期をお勧めします。

マンション管理標準指針では「理事の改選は概ね半数ずつとし、任期は2年となっている。」を望ましい対応としています

【マンション管理標準指針】[理事][任期][改選方法]

役員の任期が決まっていなかったり、不適切に長すぎると、役員の専横化や区分所有者の無関心化の恐れもあります。しかし、熱心で信頼を得た役員の再任を妨げるものとするのも不合理です。そのため、適切な期間で理事の任期が明確に定められており、再任される場合でも一定期間ごとにチェックされることが重要であることから、「理事の任期が1~2年の間で定められており、かつ、各理事の就任日及び任期の期限が明確となっている。」ことを「標準的な対応」としました。なお、任期満了に伴い、全役員が交代するということになると、業務の継続性にやや欠ける感もあります。そこで、この点を重視すれば、役員の改選を半数ずつとすることが望ましくなります。この場合は、年度途中で役員を交代させることは適当でないので、任期を2年とする必要があります。一方、現状では、任期2年、半数改選としている管理組合は多くなく、マンションによっては2年任期に抵抗感をもつ区分所有者がいることも考えられることから、これは「望ましい対応」としました。

マンション管理士などの外部の専門家に頼ることで理事の負担を減らすことが可能です

マンション役員の仕事は、多岐にわたり設備の故障への対応など管理の専門的知識が必要になったらい、居住者間のクレーム処理も理事に求められたります。しかい特段心配することはないっでしょう。管理会社に業務を委託しているマンションであれば、管理に関する専門的なことは、管理会社の担当者(フロント)がアドバイスをしてくれますし、マンションでの日常生活の事は管理人さんが頼りになります。そして、いざとなれば、私たちのようなマンション管理士に支援を求めることも可能です。

実際に、マンション管理組合が活用したことがある専門家の種類について調査(平成25年度マンション総合調査)したところ「建築士」が24.4%と最も多く、つぎに「弁護士」が『18.7%』、「マンション管理士」が『16.4%』となっており、建築士や弁護士などの専門家と並んでマンション管理士も管理組合に活用されるようになってきました。

新しく改訂された標準管理規約でも、マンション管理士等の外部の専門家の活用が想定されています。

【標準管理規約】全般関係・コメント
3 近年、マンションの高経年化の進行等による管理の困難化やマンションの高層化・大規模化等による管理の高度化・複雑化が進んでおり、これらの課題への対応の一つとして、外部の専門家の活用が考えられる。

理事長経験をきっかけにマンション管理士になる方も多くいます

せっかくマンションの役員(理事)になってマンション管理に興味を持ったのであれば、資格取得を目指してはいかがでしょうか。マンション管理士・管理業務主任者資格がマンション管理の2大国家資格といわれています。管理業務主任者は主に管理会社に従事する方が取得する資格ですが、マンション管理士資格については、マンションの理事長経験などで興味を持って資格を取得を目指す方もいます。また、マンション管理士資格の取得をきっかけとしてマンション管理士として活動されている方も多くいます。

マンション管理士試験の過去問にチャレンジ

八重洲マンション管理士事務所実績豊富なマンション管理士が対応

実績豊富なマンション管理士事務所
マンション管理組合の理事の日頃の管理組合運営に対するご負担は年々増し、マンション管理組合のマネジメント力がマンションの資産価値を左右するようになってきました。マンション管理をめぐる問題やトラブルの多くは、居住形態による利害関係の複雑さがその背景にあります。八重洲マンション管理士事務所では、マンション管理組合のみなさまが抱える様々な問題を解決し、そのマンションの将来を考え、資産価値を高めるためのサポートをいたします。分譲マンションの管理について何かお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご連絡ください。

マンション管理士の顧問契約で理事の負担を減らす

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マンション管理士による顧問契約サービスは、マンション管理士が顧問に就任し、理事会に出席して、管理組合に有益な助言やアドバイスをおこなう業務です。管理の知識の乏しい理事の活動を支援して、理事のご負担を減らことが可能です。