マンション管理新聞2月15日の紙面などでも伝えられているとおり、大田区では「管理規約」で「専ら住宅」とされている投資型マンションの一戸が「民泊施設」として認定されました。

今回は、業者による申請が行われましたが、区の認定要件の中に「管理規約の確認」や「管理組合の了解」は含まれていないため、申請方法自体には問題はないとのことです。

こうした流れもあってか、分譲ワンルームマンション「ルーブルマンション」を供給するTFDコーポレーションでは、供給済みの物件で管理規約を変更して禁止することにしました。

一般的な分譲マンションの管理規約で多く用いられている、『標準管理規約に準拠した「専ら住宅として利用」』という内容では「民泊利用」によるトラブルに発展する可能性が否定できません。

国家戦略でもある、マンションでの「民泊を認める」ことを選択肢として排除する必要はありませんが、仮にマンションでの民泊を容認するのであれば、一室単位でなく、マンション管理組合(マンション一棟単位)で民泊対応マンションとすることが、マンション内でのトラブルを未然に防ぐと同時に、マンションの資産価値の維持につながるのでないでしょうか。

「理事会」や「総会」などで「民泊を禁止」とする方向性が確認できた場合には、管理規約を改正して「民泊禁止」であることを明示した方が良いでしょう。

ご参考までに、平成25年度マンション総合調査結果によると、マンションでのトラブルでは、「生活音」が『34.3%』と最も多くなっていることからも、民泊による不特定多数の出入りが、トラブルにつながる可能性は高いといえるでしょう。

マンションの空き部屋に旅行者を有料で泊める民泊がひろがっていますが、現在、多くのマンション管理組合が国交省作成の「標準管理規約」を雛型として利用していますが、標準管理規約には民泊に関する記述がありません。

そこで、2016年11月11日に国土交通省から「マンションでの民泊の扱いを禁止する規管理規約の明示例」が発表されました。「民泊に使用できる」「できない」の2通りの管理規約文案が作成されました。対象として、国家戦略特区として民泊が認められた自治体にある建物としています。

来年の通常国会で全国で民泊を認める法案が提出される予定ですので、事前にマンションでの民泊受け入れ可否を管理規約に記載することでトラブル防止につなげることを目的としています。

<禁止を明示する場合の管理規約の一例>
第○条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。
2 区分所有者は、その専有部分を国家戦略特別区域法第13条第1項の特定認定を受けて行う国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に使用してはならない。
<使用細則に委ねることとする場合の案>
第○条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。
2 区分所有者が、その専有部分を国家戦略特別区域法第13条第1項の特定認定を受けて行う国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に使用することを可能とするか否かについては、使用細則に定めることがで
きるものとする。

web特区民泊の円滑な普及を図るための住宅・建築行政上の対応について[国交省]