マンションの資産価値を守り、快適な生活環境を維持するためには、共用部分を適正に維持管理するための長期的な修繕工事の計画を作成することが大切です。長期修繕計画は、修繕工事に必要な費用を算出し各区分所有者が負担する積立金の額を決めるための根拠となる重要なものです。修繕積立金は分譲時点においては低めに抑えられている傾向があり、今後の大規模修繕を適切に実施するには積立金額の見直しを図っていく必要があります。 平成25年度マンション総合調査では、「89%」のマンションで長期修繕計画を作成しており、分譲マンションにおいて長計を作成することは、もはやあたり前となっています。標準管理規約でも、管理組合の業務として「長期修繕計画の作成・変更」をあげていますので、長計を作成していないマンションでは、至急作成する必要があるでしょう。長期修繕計画の作成で大切なことは、あらかじめ「管理会社」「建築士」や「マンション管理士」等の専門家がマンションの調査診断を実施してマンションの劣化状況をしっかりと把握した上で作成することです。また、ただ原状回復を目指すだけではなく、社会的背景、生活スタイルの変化などに応じて、省エネ対策やバリアフリー、防災対策等のグレードアップ工事についても計画に盛り込むと良いでしょう。
マンションの共用部分を適正に維持管理するためには、長期的な修繕工事の計画を作成することが大切です。マンション管理標準指針では「調査・診断を行って建物・設備等の状況を把握」したうえで「計画期間」「修繕工事項目」「修繕周期」「修繕工事費」「収支計画」全ての項目について定めていることを標準的な対応としています。これにプラスして「社会的背景」「生活スタイル」の変化などに応じて「省エネ」「バリアフリー」「防災」等のグレードアップ工事についても計画に入れると良いでしょう。

【マンション管理標準指針】[長期修繕計画1~5][作成][見直し]

マンションの共用部分を適正に維持管理するためには、定期的、継続的に保守点検を行うとともに、適時、適切な修繕工事を行う必要があります。そのためには、長期的な修繕工事の計画を作成し、これに基づいて修繕工事を行うこと、修繕工事に必要な費用を算出し、その修繕費用に充てるため各区分所有者が負担する積立金の額を明らかにしておくことが重要です。また、長期修繕計画を、建物・設備等の現状に即したものとするためには、あらかじめ、建物・設備等について、建築士等の専門家に調査・診断を依頼して、修繕工事等の履歴、経年に伴う劣化状況や社会情勢や生活様式の変化等に伴う区分所有者からの改良の要望などの実態を把握しておくことが不可欠です。そして、それを計画の作成又は見直しに反映することが必要です。長期修繕計画の内容としては、基本的な事項である①計画期間、②修繕工事項目、③修繕周期、④修繕工事費及び⑤収支計画の全ての項目について定めていることが必要ですので、これを「標準的な対応」としています。更に、社会的背景や生活様式の変化などに応じて、マンションの性能(省エネ、バリアフリー、防犯等)を向上させるグレードアップ工事の項目についても計画に入れることが望まれます。

長期修繕計画の作成状況の推移

平成25年度マンション総合調査によると、長期修繕計画を作成している管理組合の割合は、昭和62年度から平成25年度までの推移をみると、増加傾向となっています。なお、標準管理規約において長期修繕計画の作成は、管理組合の業務とされています。

【標準管理規約】第6章[管理組合]第32条(業務)
管理組合は、建物並びにその敷地及び附属施設の管理のため、次の各号に掲げる業務を行う。

三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理

長期修繕計画の作成状況

長期修繕計画の作成状況についての調査結果では長期修籍計画を作成している割合が『89.0%』となっています。一部のマンションでは、いまだ長期修繕計画が定められていない場合があるほか、定められている場合でも、修繕積立金が計画修繕に必要な額に至らないケースも多くあります。長期修繕計画は状況の変化に応じ、適時適切な長期修繕計画の定期的に見直し、それに見合った修繕積立金を設定することが重要です。

長期修繕計画の見直し時期

長期修籍計画見直しの時期についての調査では「修籍工事実施直前に、工事計画の検討と併せて見直し」が『30.0%』となっています。

長期修繕計画の計画期間

長期修籍計画の計画期間についての調査では「26〜30年」が『35.4%』 (不明を除くと40.7%) と最も多く、つぎに「31年以上」 が『21.8%』 (不明を除くと25.0%) となっています。計画期間の平均は『26年』です。標準管理規約のコメントでは、計画期間を30年程度に定めることを推奨しています。

【標準管理規約】第6章[管理組合]第32条(業務)
コメント第32条関係
② 長期修繕計画の内容としては次のようなものが最低限必要である。
1 計画期間が25年程度以上であること。なお、新築時においては、計画期間を30年程度にすると、修繕のために必要な工事をほぼ網羅できることとなる。

長期修繕計画の作成者

長期修籍計画の作成の委託先についての調査ではみたものです。「管理会社」が『38.7%』と最も多く、つぎに「設計事務所」が『32.0%』となっています。

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